Day25
2013.06.21
Sugiyama
昨日はホテルに遅く到着し、パソコンが1台しかないため,杉山が代表してブログを書いた。今日は交代で私が担当する。
今日はラリー最後の休養日、快晴で,気温は26−7度とやや高めだが,絶好の観光日和。ラリーの参加者が楽しそうに出かけて行く。しかし我々は車の修理のために,89番の五十嵐さんとともにベントレーの工場に10時半に出かける。ここにはラリーに参加しているベントレーの車が4−5台来ていて,みな真剣に修理している。
我々の車の故障原因はガスケット(シール材)の損傷で,このためシリンダー内部に水が入り,ラジエーターの冷却用の水が無くなるとともに、オイルと混合して最終的にはエンジン自体を破損してしまうという重大なトラブルだ。このガスケットの交換のためにシリンダー部分を解体する作業が必要になるが、これが大仕事で、うまく行くかどうかも分からない。特にクラシックカーの場合にはボルトや部品が密着してうまく取れない恐れがある。
また,部品のガスケットを予備として持っていなかったために,イギリスから取り寄せる必要があり,イギリスの会社との交渉も一仕事であった。昨日の段階では,ガスケットを発注し既にホテル宛送られているはずであったが,クレジットカードの情報の手違いからまだ発送されておらず、改めて交渉する事になった。
シリンダーの解体には長時間を要した。優秀な修理工が担当して一生懸命にやってくれたが,大変な作業で,今回も五十嵐さんのアドヴァイスを受けながら作業が進められた。この修理工場にはイギリスのベントレー社から2人の専門家が来ていて,ヴィンテージカー(戦前のオールドタイプのベントレー)の修理を行っており,その一人がやって来て、この解体作業は大変だぞと忠告していたが、最後の出来映え具合を見てこれは素晴らしいと絶賛していた。ちなみにベントレー社は,自分たちの車が何台も出場するというので,組織ぐるみで修理に対応している感じだった。
結局,部品のガスケットは今日イギリスを出て、DHLの速達便で明日午後にキエフに到着するよう手配された。明日は土曜日だが,工場長に頼み込んで、到着次第,ガスケットの交換とシリンダーの組み立て作業を行うという手はずになった。しかし,手はずはあくまでも手はずで,必ずそうなるとは限らないというのが、このラリーでの経験なので,作業がこの通り進むよう明日もしっかり目配りをする必要がある
ラリーは明日から再開され,8時半には最初の車が出発し10時までには全ての車がキエフを出る予定だが,我々の修理の完成は夕方以降になる見通しで,完了後、本隊を追いかけて次の目的地ルビフに向かう事になる。
キエフは1500年の歴史と豊かな自然を持つ街だ。修理工場への行き帰りに町並みを見たが,ウクライナの首都にふさわしい堂々たる骨格の街だ。もともと穀倉地帯として豊かな地域だが,道路等のインフラ整備が進められており,今後の発展が予感される。
Chikushi
ボンネットを外された無惨な姿
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取り外したガスケット
左から2番目と3番目の仕切りが切れている。切れているところから水が侵入 -
ふたの部分
指先部分が他の部分より黒くはない
水で現れたためとの事 -
ハリコフからキエフへの街道沿いのレストランで。同席のポーランド人が冗談でウエイトレスの手を杉山の肩に置いたところ,当初はいやいやと言っていた杉山が満更でもない表情。
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キエフの遠景。丘の上に町が広がる。手前の川はドニエプル川
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キエフの中央広場。奥の建物はウクライナ・ホテル。ソ連時代はモスクワ・ホテルという名前だったそうな。
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キエフ市内の町並み。大きな建物が多い。
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修理工場内のベントレー群。クラシックカーのオンパレード。
Moive
Peking to Paris Motor Challenge 2013 #94 Sugiyama&Chikushi
杉山・筑紫チームのユーラシア大陸横断記
24日目~31日目「修理・復活編」です。
次の動画は「33日目」となります。